しばらく聞いていなかった間に、長女の演奏技術がだいぶ上がっていた。
近頃では、毎週のレッスンは、演奏技術の練習よりも、メインが曲想を考える練習になっているとのこと。
『技術は、自己表現(気持ち)が伴うことで、初めて世の中に是非を問える1つのカタチとなる』
ことに気づくまで、父は30年かかったのだけど、娘は5歳で到達しつつあるのかと思うと、感慨深くもあり怖くもある。
今まで歳相応に自分の成長速度に自信があったのだけど、娘の成長の速さには正直驚きを通り越えて怖いなと感じた*1。
妻や先生のサポートによるところが大きいとはいえ、環境をキッチリ整えれば、人はこんなにも速く成長するものなのかと。
他人の成長速度の速さに怖さを覚えたのは、人生ではじめてかもしれない。
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先日『自分の演奏を人に聞かせたい!(※聞く人を楽しませたい、の意)』と川岸で演奏を始めたとき、
『(娘が傷つかないように)一人でも誰か聞いてくれたら御の字だなぁ』と思っていたのだけど、実際には周りにギャラリーが集まり、チップをくれる人まで現れたのを見て、この子は既に自分たちが想像する領域を越えているのだなぁと。
まだまだ習得すべき演奏技術は多く、今身に付けている技術もまだまだ改善の余地はあるのだけど、『特定の何かを表現したい』という気持ちと、それを人に伝えられるだけの技術は既に持ち合わせているのだなぁと。
このまま進めば正直自分の手に負えない(どうしていいかわからない未体験ゾーンに突入する)ので、遠くないうちに親の手が届かないところまで成長しそうな気がしてしまった。
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以前、年配の知り合いの方が、『娘が生まれたときから「この子はいつか結婚して自分の元から離れてしまうんだ」と思って泣けてしまう』と言っていて、
『何言ってるのかわからない』
と思っていたのだけど、その気持も今なら少しは分かる気がする。
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べた褒めしてしまったけど、急激な成長に心がついていけていない感はあるので、そのへんは親として上手くサポートしたいなとは思ってる。
*1:周りのバイオリンを習っている子達の成長速度は軒並み同じ程度か長女以上なので、まぁ、なんというか単に自分が井の中の蛙だった感はある。